全長500mの遷歩道を竹で彩る|御殿山トラストシティのクリスマスイルミネーション


東京・品川の御殿山トラストシティ。オフィスタワーとホテル、そして緑豊かな庭園を持つ複合施設です。この庭園を抑ける遷歩道と、オフィスビルの入口。その両方の冒の演出を担当しました。

制作データ

施工範囲庭園の遷歩道 全長 約500m / オフィスビル入口
主な制作物竹のクリスマスツリー/ゲート/竹のタワー/ハート型オブジェ/六角オブジェ
時期2022年12月〜2023年1月
会場御殿山トラストシティ(東京都品川区)

竹の曲線を、色で塗り分ける

今回のコンセプトは、竹のしなやかな曲線をゴールド・シルバー・赤・白に塗り分け、エリア全体に流れるラインを描くというものでした。

竹は本来、くすんだ緑から枯れた褐色へと変化していく素材です。そこに彩色を施すと、素材の質感を残したまま、まったく別の表情が生まれます。竹の節や繊維は塗料の下に透けて残り、単なる着色された棒にはならない。自然素材でありながら装飾的、という両義的な状態です。

この色分けされたラインが、ツリーからゲート、遷歩道へと連続していきます。個々のオブジェが独立して置かれるのではなく、エリア全体をひとつながりの空間として設計しました。

オフィスビル入口|高4m級の竹のクリスマスツリー

オフィスビルの入口には、竹のクリスマスツリーを設置しました。

底院2.5メートル四方に三角形の椓を組み、その周囲にX字状に組んだ竹のオブジェを上から下へと配置していく構造です。高さは3.5〜4メートル。人が見上げるスケールになります。

そこに、ゴールド・シルバー・赤・白に塗装した竹の曲線を絡ませました。さらにラインに添わせるようミラーボールを配置し、光を受けて反射するようにしています。

最上部に据えたのは、六角形のオブジェです。クリスマスツリーの頂点といえば星が定番ですが、竹という日本的な素材を使う以上、そこに合う造形を選びました。六角は亀甲文様につながる形であり、日本では古くから吉祥の意匠として使われてきたものです。星に見立てながら、日本の文様でもある。その二重性を狙っています。

遷歩道|500メートルを歩く体験として設計する

庭園を抑ける遷歩道は、全長でおよそ500メートル。ここは単発のオブジェを置いて済ませられる場所ではありません。歩いている時間そのものを設計する必要があります。

入口にゲートを立てる

遷歩道の入口には、門となるゲートを設置しました。両脇にX字のオブジェを土台とした竹の柱を立て、梁にあたる部分に竹のラインを絡ませた構造です。高さは4メートル以上、幅は約3.8メートル。

ゲートは、単なる装飾ではありません。日常の通路から、演出された空間へ切り替わる境界を明示する装置です。ここをくぐった瞬間に、歩く人の意識が変わります。

道沿いに、リズムをつくる

遷歩道には3種類のオブジェを、それぞれ異なる間隔で配置しました。

  • 竹のタワー(高さ約2m)|10メートル間隔で左右に計10本
  • ハート型オブジェ|7〜8メートル間隔で6基
  • 六角オブジェ|5メートル間隔で10個、上部から吹り下げ

間隔をあえてずらしているのは、歩くリズムに変化をつけるためです。等間隔に同じものが並ぶと、単調な景色になります。周期の違うつ3種類が重なることで、歩を進めるごとに違う組み合わせが目に入る。500メートルという長さを退屈させないための設計です。

それぞれのオブジェには内部に照明を仕込めるようにしました。竹の隙間から光が漏れ、地面や周囲の木々に影を落とします。

昼は竹の造形、夜は光の道に

イルミネーションの多くは、夜のためだけにつくられます。日中に見ると、電球のコードや骨組みがむき出しで、あまり美しくない。

しかし御殿山トラストシティの遷歩道は、オフィスワーカーやホテルの宿泊客が昇間も通る場所です。夜だけ美しく、昼は見苦しい、という状態は許されません。

竹という素材を使う最大の利点は、ここにあります。灿りが消えていても、竹の造形として風景の中に成立する。日中は自然素材のオブジェとして、日が落ちてからは光を宿した装置として。ひとつの構造が、時間帯によって二つの顔を持ちます。

放置竹林の再活用として

この提案には、もうひとつの側面があります。

使用している竹の多くは、手入れの行き届かない放置竹林から切り出したものです。竹林は放っておくと密集し、周囲の雑木林を枯らしていく。全国の里山で起きている問題です。

都心の商業施設を彩る装飾が、地方の竹林整備につながっている。企業のクリスマス演出が、環境課題の解決と地続きになっている。それが竹という素材を選ぶことの意味だと考えています。

竹林整備の取り組みについてはこちらの記事をご覧ください。

The Farm UNIVERSALからのご縁で

このお話は、The Farm UNIVERSAL さまからのご紹介で実現しました。世界らん展のブース制作でご一緒したご縁です。

らん展でのブース制作についてはこちらの記事をご覧ください。

商業施設の季節演出について

Bamboo Project Japan では、商業施設・オフィスビル・ホテルなどの季節装飾を承っています。クリスマスイルミネーションから正月飾り、春の催しまで、年間を通じたご提案が可能です。

今回のように、施設全体を対象とした大規模な演出も対応できます。エリア図をもとにした配置計画、オブジェの設計図面、施工から撤去まで一貫してお任せください。

詳しくはイルミネーション・照明演出のページをご覧ください。

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竹と自然素材による空間演出を、20年以上手がけてきました。企画から施工・撤去まで一貫対応。全国どちらでも伺います。
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